冬期限定ボンボンショコラ事件

前の「秋期限定栗きんとん事件」から何年すぎただろうか?もはやこれも完結しないものの一つかと思っていたら、なんと出版されてしまった。あんなに好きだったのに、しかし設定をすべて忘れてしまっているのが悲しいけれど、これもなにかの縁ということで読んだ。

今回は小鳩くんが交通事故にあい入院してしまうのと、以前のような連作短編ではなく、一つの長編になっている。推理小説としては、過去の事件(小山内さんとの出会いの事件)と今回の事件を絡めながら話が進むことになる。過去の事件はそうかなと想像がつくトリックだったし、現在の事件はそりゃ無理やろう、なんだけど、まあ推理小説パートよりも、小市民の互恵関係がどうなるかのほうが気になるのだった。

ボンボンショコラは甘いけど「韜晦」という苦い言葉が一番ぴたりときます。それでも大人を通り越して老人のような関係の二人が好きである。

なお、小市民シリーズの紹介サイトをみると、書店チェーン別特製しおりがもらえるらしい。私は未来屋書店で購入したので、「秋期限定栗きんとん事件」の栞だった。

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