妖説忠臣蔵

去年末の12月14日に芥川也寸志の忠臣蔵のテーマを公開するのと同時に、春陽堂文庫から再販された山田風太郎の「妖説忠臣蔵」を購入したのだが、赤穂浪士切腹の2月4日に読み終わった。時間かかりすぎ。なお日付は旧暦です。


で、春陽堂の紹介文は以下の通り。

お馴染み『忠臣蔵』ファンでも驚く山田風太郎ワールド全開の<異説・忠臣蔵>!!
吉良上野介は拉致された!(行燈浮世之介)など奇想天外、まさか……
それでも「ひょっとしたら」と思わせる7編を収録。

山田風太郎は忍法帖シリーズで有名だが、これは忍者が出てくるのではなく(それは別途「忍法忠臣蔵」というのがある)、忠臣蔵の話を元ネタとして、「その裏では、もし」という仮定のもとに7篇の短編が展開される。これがとてもおもしろい。残念なのは自分が登場人物に関する知識が薄いこと。忠臣蔵をよく知っていたら心底楽しめるんだろうなあ、とそのあたりが情けなかった。なお各短編の題は以下の通りである。

行燈浮世之介
赤穂飛脚
殺人蔵
変化城
蟲臣蔵
俺も四十七士
生きている上野介

YouTubeでの芥川也寸志の「忠臣蔵のテーマ」は、なぜか継続的に聴かれていて嬉しい。短いからすぐに視聴カウントされるのだろうか?芥川也寸志では「武蔵坊弁慶のテーマ」も作ってみたいのだが、手頃な譜面がないのが残念。しかしそれにしても、他の自分にとっての力作の視聴数がとても少ないのは悲しいものである。悲しい。

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