帰山栄治 青春二章

帰山栄治氏は名古屋大学のギターマンドリンクラブ出身で、マンドリン音楽や編曲、他の楽器での作曲含めて数多くの曲を作曲されています。帰山栄治氏の曲を演奏したためにその後の人生が変わってしまった人は数多くいらっしゃることでしょう。(良いことです)有名曲としては「ハ短調の序曲」「序曲」「初夏の歌」「Ouverture Histrique 1-7」「マンドリン合奏のための三楽章 1-5」など、上げていくときりがありませんが、「マンドリンオーケストラのための青春二章」は悲しいかな他の強力曲に埋もれてしまっているように思われます。

今回2週に分けて楽章毎に順次公開しますが、第2楽章を公開したあとに、日々是音楽チャンネルに再生リスト【日々是MIX】として、あわせて再生されるようにする予定です。

さて「マンドリンオーケストラのための青春二章」という曲についてはあまり情報がありません。
もし情報やご意見ご感想がある方は、ぜひコメント欄にご記入ください。スコアによると、初版は名古屋女子大学ギター・マンドリンクラブの委嘱により1975年に作曲され、第11回定期演奏会で演奏。改訂版が1979年に作曲され、帰山栄治作品発表会で作曲者自身の指揮で演奏。
私は45年ほど前に大学で選曲し演奏しましたが、なかなか思うようにはいかず、今回リターンマッチということです。が、返り討ち、やられたー、ですね。なお正式には「マンドリンオーケストラのための青春二章」ですが、日々是音楽の演奏ではマンドリンを使用していないので、「青春二章」と略させていただきます。

曲の解説もなくよくわからないので、あくまで自分の感覚ですが、第1楽章は西洋、第2楽章は日本の音楽をベースにしているように思われます。第1楽章はソナタ形式の序曲ようですが、やはりオスティナートが強烈です。弁証法的にどんどん上昇していく、強く方向性を持った音楽を感じます。第2楽章はそれに対して土俗的なフレーズを元に自由に展開していき、日本のお祭りのようなイメージを持ちました。しかし二章はばらばらなわけではなく、どちらも四度の堆積和音で構成されていて、またアクセントのリズムやオスティナートに同じ部品を用いて統一感を持たせているようです。このあたり帰山先生の四度の時代ということでしょうか?

MIDIでの演奏ですが、管楽器、弦楽器とハープギターの音色で構成しています。
第1楽章ではオスティナートのアタックの強化のために加えて、 Nu Guzheng v2 というVST音源を使用していて、これは中国の伝統楽器「古筝」をサンプリングしたものです。
第2楽章はReason のハープギター以外は、無料の Miroslav Philharmonik 2 CE を用いていますが、まあ私が作る程度ならこれでもまだ使い切っていない感じです。
(Miroslav Philharmonik 2 CE は無料のセールがあったのでその時ダウンロードしましたが、今は有料なのかな。でも激安のはずです)
また、第2楽章はフルート1st、2ndパート、マンドリン1st、2ndパート、ギター1st、2ndパートは対向配置にしています。これは1st、2ndパートで反転した音型を演奏しているのでなるべく分けたほうが伝わるかと思ったためです。(反転した音型というのは、例えば1stが16分音符でCDCD、2ndパートがDCDCと引いたりする部分です。パート音を同じ位置にすると普通の二度の和音にしか聴こえないので対向配置にしました)
個人的には第2楽章では太鼓音源をいれるプランだったのですが、力尽きたので今回はなしということで。

YouTubeの絵は、第1楽章は瑛九、第2楽章は日本の祭りの絵を使用しています。


帰山栄治 青春二章

再生リスト
青春二章 – 第1楽章
青春二章 – 第2楽章
作成情報
作曲者帰山栄治
ComposerEiji Kaeriyama
曲名青春二章
TitleSeisyun Nisyou
作成年2025
作成環境第1楽章
Cubase Pro 14 + KH Chamber Strings Adaptive + Miroslav Philharmonik 2 CE + Nu Guzheng v2 + Reason 12
第2楽章
Cubase Pro 14 + Miroslav Philharmonik 2 CE + Reason 12
リマスタリング2025
リマスタリング環境Cubase Pro14
ファイル形式16bit 44kHz flac lossless

コメント