Giulio de=Micheli 第一小組曲

渾身の「青春二章」が殆ど聴かれないとあって傷心の身ですが、まあ続けて出していきます。

ジュリオ デ・ミケーリはイタリアの作曲家、ヴァイオリニスト。 IMSLPにあった第一小組曲の楽譜はパート譜で、コンコルディアさんの説明によると、サロン用に編曲されたもののようです。確かに各パート譜には、Arr. W. E. Rösch と記載されています。サロン演奏というのはもう少し小さい編成だと思っていました(自分の過去作ではSgambatiのテ・デウムがサロン用編成でした)。サロン音楽というか後のポピュラー楽団につながるのかな、とか思ったりします。

で、これらのパート譜から総譜を起こして、オーケストラ演奏にしてみました。Piano Direction 譜もついているのですが、ここではオーケストラをイメージしてピアノは入れていません。ただし、第2楽章にピアノソロによる分散和音が入っているので、これはハープにしてみました。なお、実際の音にする際に、石村隆行先生の編曲譜も参考にさせていただきました。

前の「彷徨える霊」や「青春二章」でオーケストラ風のものを作り続けているのですが、もう一度 QLSO 音源を真面目に使ってみようと、それだけで作ってみました。ただし、サクソフォンの音が足りないので、これはKontakt付属のBand音源を使用しています。 週一回各楽章を公開し、3楽章揃った時点で「日々是MIX」として再生リストに設定する予定です。

(2025/10/16追記) 第2楽章の序奏の速度について
石村先生編曲によるアルバム・フィロドリーノ6の「第一小組曲」の編曲譜で、第2楽章序奏部の速度は四分音符=132とされていますが、IMSLPによるパート譜では結構記載がめちゃくちゃです。Molto Moderate (Tempo di Valse)の指定はほぼ全パート譜にありますが、速度指定は以下のような状況です。(これ以外にもけっこうパート譜に間違いもあります)

付点二分音符=132
Oboe1,2 Clarinetto1,2 Fagotto Horns1,2 Trombone Violin2 Viola Bass PianoDirection

二分音符=132
Flauto1 Batteria Cello

四分音符=132
Flauto2

速度記号記載なし(Molto Moderate (Tempo di Valse)のみ)
SaxofonoAlto1,2 Violin1

さすがに付点二分音符=132 では、Molto Moderate には聴こえないのですが、四分音符=132も自分的には遅い気もするので、今回は四分音符=240(二分音符=120)で演奏しています。またDTMで機械的に作成しているので、四分音符=132では音が機械っぽくなるという理由もあります。八分音符の音型の上昇下降がある程度滑らかになる速度にしました。もしかして参考音源として聴かれる人がいたときのために記載しておきます。

次週に第3楽章を公開予定で、3楽章揃った時点で「日々是MIX」として再生リストに設定する予定です。

(2025/10/24追記) Mignin は妻アンナの愛称だそうです。
1-3楽章は【日々是MIX】として、このチャンネルの再生リストにまとめました。

Première Petite Suite
1. Prélude (a mio Padre)
2. Valse du blé d’or – (a mia Madre)
3. Carillon (al mio Mignin)

第一小組曲
第1楽章 – 前奏曲(父に)
第2楽章 – 黄金の麦のワルツ(母に)
第3楽章 – 鐘(妻に)


Giulio de=Micheli 第一小組曲

再生リスト
リンク

第一小組曲 第1楽章 – 前奏曲(父に)

第一小組曲 第2楽章 – 黄金の麦のワルツ(母に)

第一小組曲 第3楽章 – 鐘(妻に)

作成情報
作曲者ジュリオ・ディ=ミケーリ
ComposerGiulio de=Micheli
曲名第一小組曲
第1楽章 – 前奏曲(父に)
第2楽章 – 黄金の麦のワルツ(母に)
第3楽章 – 鐘(妻に)
TitlePremière Petite Suite
1. Prélude (a mio Padre)
2. Valse du blé d’or – (a mia Madre)
3. Carillon (al mio Mignin)
作成年2025
作成環境Cubase Pro 14 + Quantum Leap Symphony Orchestra Gold + Band(Kontakt7)
ファイル形式16bit 44kHz flac lossless

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